自由を夢見るメンヘラとカポエイラ

カポエイラ。アクロバット。居場所探し。生きた証。精神疾患と抑圧からの自由を求めて。

双極性障害が発現した日

いじめられたり、周囲に馴染めなかったりした子供時代だったが、
精神的に健康なほうだったと思う。

「ぼく、内向的です」「孤立してます」
みたいなオーラを出すことや仮病は得意だったが、
本格的に精神のほうを病んで病院を受診することはなかった。

20歳、公私とも色々なことがあった。
仲が良かった同僚が退職したり、ネットで知り合った初体験の相手がそのまま付き合ってくれると思っていて、
「好きでもないのに付き合って片割れはどう思うよ?」ときつい一言を食らったり。

その辺りから気分が落ち込むようになっていた。
地元の心療内科を受診して、診察室で泣いたのを覚えているが、何に悩んでいたかはよく覚えていない。

楽にならないので、「来週県立病院の精神科に行こう」、と予約していたところだった。

やたら調子が良い日があった。
私の居た職場では朝礼でみんなの前で文章を読む機会がちょくちょくあって、
少し文章を読むときにつっかえることが多かったのだが、その日はまったくつっかえなかった。
「今日調子がいいんですよね!」
と上司にも言っていた。

今思えば、典型的な躁状態だった。


その直後、上司のちょっとした叱責に激昂し、「あーあー、私なんて死ねばいいですよね!」と捨て鉢な態度になりカッターで手首を切っていた。

叱責した上司はじめ、周囲の人間はパニクっていた。
押さえつけられて、その日はそのまま家に帰され県立病院を緊急受診。

この日から、職場では腫れ物を扱うような…というか完全に珍獣のように扱われてしまい、
味方だと思っていた同僚たちからもほぼ完全に孤立。
(唯一、例の一緒にカポエイラに行っていた先輩だけが話を聞いてくれた)

会社からは「しばらく来ないでほしい」と家に電話がかかってきた。
電話をとった家族からそれを聞いたときに「うわああああ!!何で!!何で!!」
と発狂し、泣いた。

長い長い、闘病生活が始まった。